《リータ》あらすじ

※演出の都合上、原語台本と一部内容を変えている部分があります。

 

住んでいた村が火事で焼け、逃げるように故郷ベルガモに戻ってきたリータは、人は好いがちょっと頼りないベッペを夫にし、宿屋を始めます。彼女の信条は「夫というのは妻が叩いて躾けるもの」。今日も彼女は、ベッペが大切なコップを割ってしまったことを機に、嫌というほど叩きのめすのでした。

 

リータの折檻を嘆いていたベッペの前に、一人の客が現れます。彼はベッペの様子を見るなり「妻と言うのは夫が叩いて躾けるものだ」と説き始めます。この客こそ死んだと思われていたリータの夫ガスパーロであり、彼女の折檻は彼から「引き継いだ」ものだったのです。

 

互いに死んだと思っていたリータとガスパーロはまさかの再会にびっくり!二人の素性を知ったベッペはガスパーロにリータを押し付けようとします。しかし、ガスパーロもこの宿屋を通った理由は「別の女と再婚したいからリータの死亡証明書を取る手段を探していた」とのこと。こうして「どっちがリータを妻にするか」のゲームが始まり、いったんはベッペが勝ちます。

 

しかしながら、ただでは起きないガスパーロ。彼はリータが自分との結婚契約書の写しを持っていることに気が付き、彼女からその写しを取り上げて棄ててしまう(そうして自分とリータとの結婚を「無かったことにする」)計画を練ります。

 

ここから先はぜひ、本番の舞台でお楽しみください。リータを改めて妻に迎えるのはベッペかガスパーロか、そして一連のドタバタ劇を通じて、リータはどんなことに気が付いてゆくのか、ご覧いただければ幸いです。